アートに対して批判的な気持ちを持つ人の根底には、幼いころ表現して否定された。という苦い思い出が焼き付いているからではないか。と、想定しています。
少しでも子どものうちから造形に対する苦手意識を持たないようなプログラムを提供していきたいと考えています。
また、私自身が弘前大学教育学部小学校教員養成課程を卒業しているので、在学中から絵が苦手な子どもに対する教え方の研究や議論はしてきました。
私は途中から教員になることをやめて、美術制作の方に集中したので、そこまで研究しつくしていないかもしれませんが、当時アルバイトしていた造形教室の先生のプログラムを発展させた形のワークショップを行ってきました。
教育学部といいましても、本当は漫画家になりたかったのに高校の先生に言いくるめられて進んだ道です。
私自身がそもそも人に教えたり子どもに接したりすることが苦手であるという前提がありながらも、必修科目だったのでなんとか気持ちを奮い立たせて教育実習はクリアしたわけです。
話が苦手だということが前提にあるので、説明は少しだけ。あとは、「よーい、スタート!!」で子どもたちが一斉に悩まずに手が動かせる環境とプログラムをつくって、こちらからは放置。
子どもたちから質問があれば答えます。
小学校にもよく行かせてもらいますが、なかには、ディズニーの案内人かのように子どもたちを引き付けるのがうまい先生がいらっしゃいます。
それが本当にできない。
こっぱずかしい。
ですから、美術家という不思議な職業の私自身と作品をみてもらうことで興味をもってもらいます。
そして、私が決めていることは、私の造作の価値観をおしつけないこと。
子どもが考える前に、こうした方がいい、こっちの方がいい。などというアドバイスはご法度です。
全く予想もしなかった作品が生まれる瞬間を子どもたちと一緒に体験することにやりがいがあります。
もちろん、大人が参加しても楽しいです。
何かをつくることで、自分が解放される部分もあると思います。
つくる体験を通して、アートにふれる喜びを多くの方に知ってほしいです。
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