まちと関わるアート

まちとアート

最近では、アートによるまちおこしや、アートによるまちづくりという言葉をきくようになりました。

わたしも、そのような政策を行っている場所に関わっていますが、「アートによるまちづくり」という言葉や手法には少し違和感を持っています。

アートが何かの手段に使われるのではなく、まちの中でアート作品が作品として成立しうるのか、ということが大切だと考えています。

そして、時には、アートであるかどうかではなく、人として目の前で困っている人がいたら協力する。ということも大切だと思います。

アートが直接的に何かをしてくれる。というよりは、アートのようなわけのわからないものを受け入れるまちの度量が必要であり、結果的にそれがまちの豊かさにつながるのだと思います。

一般的にアートというと、アート業界から判断するとアートのカテゴリーに入らないものもアートとして考えられる場合があります。

それは、デザインやイラストレーションもふくまれます。

デザインやイラストレーションは必ず万人に伝わらなければならないものに対し、アートはわからないくてもいい。それぞれの受け取り方でよい。とされるものです。

しかし、地域の方と関わっていると、圧倒的にイラストやデザインのお仕事を頼まれることが多いです。

私が美術家として活動を始めたころは、イラストやデザインの仕事を頼まれたら断っていました。

せっかくお金になる話なのに欲がないとか、いろいろ言われてましたが、コンセプトや方針が違うとかいう話ではなく、技術がないし苦手でした。

こういう風にしてほしい、という注文通りに作ることができません。

おなかがきゅうっとなって、しにたくなります。

しかし、デザインを頼むお金がなくて自分で展覧会の案内を作るようになってから少しは技術がともなってきました。

そうこうしているうちに、町内会などでチラシを頼まれることがあり、ぐるっと見渡すと、この中でデザイン的なことができるのは私しかいないな。。

と、引き受けているうちにどんどん技術がついてきて、デザインやイラストの仕事も徐々にできるようになりました。

あくまでも、私の絵のタッチでよろしければ。ということですが。。

さて、話は脱線しましたが、こうやって日々の頼まれごとをしながら、自分がやりたいこともまちの中でやらせていただいているうちに、地域とアートのいい関係性をつくることができています。

それぞれの地域に起こっている問題を地域の方とアートの手法を使って攻略してきた経緯や今現在取り組んでいることを皆さんとシェアしていきたいと思っています。

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