アートによるまちづくりを行っている横浜市中区の初黄・日ノ出町で私が運営を請け負っている「ステップ・スリー」に時々「久保山墓地のお掃除」の案内チラシを持ってくる女性がいらっしゃいます。
おしゃべりをしているうちに仲良くなり、以前にも別な方にお誘いいただいたことがあったのですが、一昨年初めて、毎年9月に行われているある追悼会にお誘いをいただき参加し、そこから時々フィールドワークに参加したり、お掃除に参加したりするようになりました。
1923年の関東大震災の時にたくさんの在日朝鮮人の方が「朝鮮人だから」という理由で、日本人で結成された自警団などに命を奪われました。
命を失った方々はどこの誰かもわからない人たちです。
その様子を子どもの頃に目撃した日本人が建てた慰霊塔が横浜市の久保山にあります。
黄金町からも坂を登る形ですが、歩いて行ける距離にあります。
そこを隔月の第三土曜日の朝9時からお掃除しています。

フィールドワークでは、資料をもとに、実際に犯行が行われた現場やなぜここに朝鮮人の方々がいたのかというその暮らしぶりも確認して歩きます。
現在はそこは住宅地であったり、会社が建っていたりするので、現在暮らしている方々に配慮して、SNS等での投稿は禁じられています。
フィールドワークをするうちに、その凄惨さに心を痛めることがありますが、当時でも朝鮮人の方々に優しくしていた人やかばっていた人、勉強を教えていた人など、教科書では教わらないような素敵な人格者を知ることもできます。
朝鮮系のコミュニティにはなぜかご縁があり、悲しい歴史に反してめちゃくちゃ明るい人たちや素朴で優しい人たちが多いので、逆に平和な気持ちになり元気をもらうことが多くて大好きです。
2回めに参加した追悼会では、お誘いいただいた女性が毎年必要だと思って作っている「メッセージボード」の当番をしました。
かなりくたびれていたので、もとの形を変えないようにピンクのテープで補修したり、ちょっと柔らかくなるようにお花の絵をつけてみたりしました。

追悼会を訪れた方が何か書き残せるようにしたものです。
追悼会では様々な感情を受け取るので、このような吐き出せる場所が設けられていることはとても素敵だと思いました。

追悼会にはたくさんの花がたむけられます。
先日、一昨年の追悼会でパフォーマンスを披露したラッパーのFUNIさんが、この団体の総会後にパフォーマンスをされるとのことで、行ってまいりました。
2025年の黄金町バザールで、韓国からアーティストインレジデンスをしていたキムホビンというアーティストがFUNIさんを見つけ出し、作品として発表していました。

ちなみに、キムホビンは、私の作品の設置も手伝いに来てくれました。
一番右の小さい脚立にのっているのがキムホビン。

FUNIさんは自分のバックグラウンドを全部さらけ出しながら、自分自身のことも偽善者と罵倒しながら魂のこもったあたたかいパフォーマンスを見せてくれます。
本当はとても優しくて腰の低い彼がもっと自分の言葉を放とうと思ったのは、パレスチナに行った経験からだったそうです。
○◯人だから。というだけで命を奪われる。
そんな現実がまだ世界のどこかで起こっているということを忘れてはならないと実感しました。

FUNIさんが自分で撮影した写真をスライドで見せながらパフォーマンスをしてくれましたが、写真も詩的で素敵です。
FUNIさんが追悼式に書き下ろした曲はこちらから
けっこうなストレートな表現が入ってますが、FUNIさんはいろんな角度から物事を見て愛を持って表現をしているんだな。と思います。
私の寿町での80歳代の裁縫ボランティアのお友達が、FUNIさんの衣装を作っていますが、FUNIさんどんどん丸くなっているので、サイズが合わなくなっているそうです。(笑)



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